大気と細菌 ~酸素編~

 ここでは、細菌と大気中の酸素を利用して汚染物質を分解することについて述べます。

 地球大気には酸素(O2)が約2割含まれていて、強い酸化力を持ちます。細菌の力を使えば多大な労力や環境汚染をもたらす化学処理や焼却処分をしなくても汚染物質を分解(例えば炭素原子と水素原子からなる有機分子は、二酸化炭素と水になる)することができます。エコ・アース・エンジニアリング株式会社様が実際にその技術を開発し、特許出願に伴い公開されましたので、これを紹介します。

特許文献・・・https://www.j-platpat.inpit.go.jp

特許5205585

 これまでも生物学的に汚染物質を除去する技術がありました。しかし、例えば高分子で包んで処理しなければならないといった手間がかかるという課題がありました。今回紹介する技術はそのような課題を解決し、より処理速度が速く、より多様な条件で処理を行うことができるものです。

 今回紹介する技術は簡単に言うと、「好気性細菌と嫌気性細菌と古細菌と汚染物質を混合する」ものです。具体的には以下のようなものです。

(1) 好気性細菌・・・アクチオバクテリアやクロロフレクサス、メソリビゾウム、パラコッカスなど

(2) 嫌気性細菌・・・、例えば、プロテオバクテリアやサウエラやクロストリジウム、サーモアナエロバクターなど

(3) 古細菌・・・メタノロブスやメタノクレウスなど

(4) 汚染物質・・・ジクロロエチレン、軽油などが挙げられているが、多くの物質に適用可能

 例えばベンゼンを含む土壌を浄化したいとき、土と水を混ぜ、栄養剤を投入してかき混ぜます。すると、ベンゼンが大幅に減少します。ベンゼンの反応経路は、下図の通りです。

 このような技術は、汚染物質の浄化分野で利用することができます。

 なお、この技術は特許権で保護されており(2021年11月22日現在)、最長で2029年2月4日まで存続します。

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